聴神経腫瘍に伴う回転性めまいに対する鍼の症例
目次
1. 当院に通われてどのくらい経ちますか?
1~2年
2. 当院へいらしている、一番つらい症状は何ですか?
耳 (聴神経腫瘍の経過観察中)
肩こり / 全身の疲れ
3. 一番つらい症状に対して当院の施術効果はいかがでしょうか?
効果を感じている(腫瘍も小さくなった!!)
4. 当院についてご自由にお書きください。「施術を受けられての感想、他院との違い、ご希望、院内の雰囲気」などなんでも結構です。お気づきの点をお寄せください。
最初に施術を受けた時、耳やめまいに特化したところが他にあまりなかったので、
うれしかったです。経過観察中のため、自分で今以上に悪くならないように努力しているのでとてもサポートしていただいています!
【診断名】
左聴神経腫瘍
2016年4月に診断され、半年に1回MRI検査を受けて経過観察中。
【主訴(一番つらい症状)】
①“回転性めまいがまた起きたら”という不安感。回転性めまいは2回起きている。パニックだった。
1回目回転性めまい、2016年夏、鼻をかんだとき
2回目回転性めまい、2016年11月、ビルの高層階で研修中
②普段ある非回転性めまい(沈むような、フラフラ)ドクターから聴神経腫瘍とは関係ないと言われた
③左耳鳴り(サー)と左耳つまり感
④左耳難聴 1000Hz ?dB , 2000Hz 60dB
⑤肩こり、腰痛
【結果】
- 2017年3月当院初回
①回転性めまいへの不安感
→2017年9月(当院10回目)「目がまわることはなくなってきたかな」とのことでした。
②普段ある非回転性めまい
→改善傾向だが波がある。寒暖差、トンネルでクラクラ、睡眠不足だと良くない。当帰芍薬散服用で生理前のイライラ軽減。(当帰芍薬散の効能は、月経前緊張症、めまいなど)
③左耳鳴り(サー)と左耳つまり感
→日によって波があり、以前と大きく変化なし。
④左耳難聴1000Hz ?dB , 2000Hz 60dB
→2018年5月(当院19回目)腫瘍が小さくなっている!1000Hz 10dB 改善している。半年に1回のMRI検査が次回は1年後で良いとドクターに言われた。
聴神経腫瘍のめまいは、前庭神経に腫瘍が好発する為ぐるぐるまわる回転性、小脳側が障害されればふらつくような非回転性でどちらも起きる可能性のある症状です。今回の、「普段ある沈むような、フラフラするめまい」はドクターから聴神経腫瘍とは関係ないと言われているので肩こりや全身の疲れ、睡眠不足によるめまいと捉えて施術させて頂いております。男の子お二人を育てながら、群馬から東京へのご勤務は大変なこととお察しします。
当院初回から5回目までは、1回/1~2週間ペースで鍼を受けて頂いております。6回目以降は、1回/月ペースです。2017年12月(当院12回目)のときに『11月MRI検査で腫瘍は小さくなっているように見えた』とコメントがあり、その半年後のMRI検査で『腫瘍が小さくなっている!聴力は1000Hz が10dB 改善。次回の検査は1年後で良いとドクターに言われた』とおっしゃっていました。油断できませんが、これぞご本人の“治る力”です。
聴神経腫瘍は良性腫瘍なので摘出されれば治癒となるとはいえ、摘出手術は聴神経の損傷による難聴や、隣接する顔面神経の損傷で顔面神経麻痺となる可能性がデメリットのひとつです。ただ、進行して大きくなれば、難聴、顔面の痛み(三叉神経痛)などが発症。腫瘍が3㎝以上の大きさになると脳幹(呼吸、嚥下など生命維持の中枢)に達するため手術。聴神経腫瘍を小さくする薬は無くMRI検査で経過観察されることがあるようです。
2016年聴神経腫瘍が見つかったときは『すごく落ち込んだ』とお話下さいました。聴神経腫瘍に対する有効な薬は無い為、自分自身で腫瘍を進行させないようにするしかありません。ご自身で風邪をひかないよう気を付けたり、鍼で肩こり改善、疲労回復、身体を整えていらっしゃいます。