低音障害型感音難聴

低音障害型感音難聴に対する施術

鍼&マッサージと耳周囲のリンパマッサージ

当院では、低音障害型感音難聴の症状改善を目的とした全身の鍼&マッサージと耳周囲のリンパマッサージを行っております。

低音障害型感音難聴は、治療が難しいとされている感音難聴のなかでも比較的改善しやすいとされている難聴です。

血流改善、リンパの流れを良くする、睡眠の質を良くすることで自律神経を整えるという当院の施術目的は、病院でドクターが処方される薬(利尿剤、ビタミンB12、脳血流改善剤)と方向性は一緒です。合わせることで相乗効果が期待できます。

1回の施術時間の目安は60分間。施術を受けて頂くペースは1回/1~2週間。5回の継続で効果を評価して頂いております。

『伝音難聴』『感音難聴』とは

難聴は『伝音難聴』と『感音難聴』に大別され、音を伝える器官がある外耳と中耳に障害が生じた場合は『伝音難聴』、音を感じる神経がある内耳と後迷路が障害された場合は『感音難聴』、両方を伴っている難聴は『混合難聴』と言います。

耳の構造

耳の構造

耳の構造は、4つの部分があります。外耳、中耳、内耳の3つの部分と内耳の奥には、後迷路(こうめいろ)と呼ばれる部分で構成されています。

指で横にスクロールできます。

存在する器官
  • 耳介
  • 外耳道
  • 鼓膜
  • 耳小骨(ツチ骨、
  • キヌタ骨、
  • アブミ骨)
  • ※1 耳管(じかん)
  • ※2 前庭
  • 三半規管
  • 蝸牛
  • 聴神経
部位 外耳 中耳 内耳 後迷路
はたらき 伝音 感音

※1 耳管(じかん)は、中耳へ鼻から空気を送る器官。外耳と内耳の気圧を等しくすることで鼓膜の張りが保たれています。
※2 前庭と三半規管は、平衡感覚を感じ取る器官です。

音が聞こえる仕組み

耳介から入ってきた音は外耳道を通って鼓膜を振動させます。鼓膜の振動は、耳小骨(ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨)を伝わり蝸牛のリンパ液を振動させます。蝸牛のなかに存在する感覚細胞が音の振動をとらえて電気信号を発信します。電気信号は聴神経を通して脳へ伝わり音として認識されます。この耳介(外耳)から脳(後迷路)までのどこかに障害がおこると、難聴や耳鳴りが発症します。

『低音障害型感音難聴』とは、低い音を聴きとる聴力が低下している感音難聴

『低音障害型感音難聴』は低い音を聴きとる聴力が低下している難聴です。

耳鼻科で行われる聴力検査で125Hz(ヘルツ)、250Hz(ヘルツ)、500Hz(ヘルツ)の3周波が20dB(デシベル)より下がっている状態です。

dB(デシベル)は音の強さで、20dB、30dB、40dB…と数字が大きくなるほど大きな音でないと聴こえていないことになり、重い難聴ということになります。

Hz(ヘルツ)は音の高さ(周波数)で、125Hz 、250Hz 、500Hz 、1000Hz…と数字が大きくなるほど高い音をあらわします。

『低音障害型感音難聴』は『蝸牛型メニエール』と呼ばれることもあり、『蝸牛型メニエール』は回転性めまいのないメニエール病です。 ただ、『蝸牛型メニエール』の場合は難聴をくりかえしているうちに、しだいにめまいを伴いやがては回転性めまいと難聴をくりかえす典型的な『メニエール病』へと移行することが多いようです。

『低音障害型感音難聴』は回転性めまいを伴わず、比較的治りやすい難聴ですが再発しやすいことも特徴です。経過をたどらないと『低音障害型感音難聴』か『蝸牛型メニエール』なのか診断は難しく、“病気の状態が変われば診断名も変わる”ということになります。

典型的な『メニエール病』は、回転性めまいと難聴をくりかえす感音難聴で、くりかえすたびに聴力が落ちていく病気です。

低音障害型感音難聴の症状

  • 耳が詰まったような感じがする
  • 低音の耳鳴り(ボー、ブー)がする
  • 音が音痴にきこえる
  • 音、自分の声、他人の声が響く
  • きこえにくい
  • ふらつき(回転性のめまいはない)

低音障害型感音難聴の原因

『低音障害型感音難聴』とは、内耳神経の蝸牛という部分にリンパ液がたまり水腫(すいしゅ)をおこしたことが原因で、低い音を聴きとる聴力が低下している感音難聴です。水腫とは、余分なリンパ液が溜まっている状態です。

蝸牛のなかの構造は、リンパ液で満たされていて、音の振動が骨から伝わってくるとリンパ液が振動し、リンパ液のなかに在る有毛(ゆうもう)細胞という感覚細胞が振動をとらえ電気信号を発信します。電気信号は聴神経を伝わり脳へ送られます。脳は送られてきた電気信号を音として認識します。

蝸牛のなかのリンパ液(血液中の液体成分と一部は脳脊髄液)の調節は、自律神経が行っています。

そのため『低音障害型感音難聴』は、過労やストレス、睡眠不足による自律神経の機能低下により、蝸牛の血管調節がうまく行われず蝸牛に余分なリンパ液が溜まっている状態(リンパ水腫)になると、蝸牛の渦巻き状中心部辺りに在る、低い音の振動を電気信号に換える有毛細胞という神経細胞が障害されやすいということが発症の機序(しくみ)です。

また、身体が脱水をおこしているという説もあるようです。耳鼻科のドクターから「水をこまめに飲むよう」指導されるのは脱水を改善させるためです。

人体の60%は体液と呼ばれる水分でできています。水分やミネラルが不足している状態が脱水です。脱水を起こすと血液も異常となり、体のさまざまな機能低下を引き起こします。

発症年齢のピークは突発性難聴例では男女ともに60代であったのに対し,急性低音障害型感音難聴例では女性30代,男性40代
引用:科学技術振興機構

30代、40代の女性に比較的多く発症するのは、育児・介護・仕事・更年期によるホルモンバランスの乱れなど、複数のストレスを抱えるお年頃だからです。責任感が強く、几帳面で生真面目な方は、全てを抱えてしまいがちなので気を付けましょう。

再発予防方法

低音障害型感音難聴は、くりかえすと診断名が「メニエール病」へ変わります。
下記、6項目は患者さんがドクターから処方される指導です。
罹患は、細胞からのメッセージ。ご自分を労り、生活習慣を改善しましょう。

  • 有酸素運動 (末梢の血流改善)
  • 水をこまめに飲む (脱水改善)
  • 無音はNG(耳鳴りの予防)
  • 爆音もNG(難聴の予防)
  • 規則正しい生活 (自律神経の改善)
  • 質の良い睡眠 (自律神経の改善)

耳周囲の痛み、違和感に対する施術

低音障害型感音難聴では、耳周囲やこめかみ、額、頬、など顔の部分、頚(胸鎖乳突筋)に痛みや違和感を訴える方がいらっしゃいます。ドクターから「病気による痛みではない」と診断されたときは鍼&マッサージの適応症となります。

耳や神経の病気による痛みではないと診断された場合は、難聴や耳詰まり感、音の響きなど「低音障害型感音難聴の症状によるストレスが緊張を引き起こしている痛み」と捉られます。つまり「緊張により血流が悪くなったことで耳周囲や顔、頚の筋肉が硬くなっている状態」と捉えます。その場合は当院の鍼&耳周囲のリンパマッサージをお受けになってください。1回の施術で改善傾向を実感して頂いております。

耳や耳周囲に痛みをおこす病気は、下記が挙げられます。
これらの病気ではないことはドクターを受診してください。

  • 耳に痛みをおこす病気は、中耳炎、外耳道炎、耳管狭窄症、耳管開放症、おたふくかぜ
  • 耳と顔にピリピリとした痛みをおこす病気は耳性帯状疱疹(ラムゼイハント症候群)
    耳性ではない帯状疱疹が頭皮に発症することもあります
  • 顔に痛みをおこす病気は三叉神経痛
  • 顎に痛みをおこす病気は額関節症

また、病気ではなく異物・外傷、気圧の変化でも耳が痛くなることがあります。

突発性難聴に対する施術

突発性難聴に対する最も強い治療は、ドクターから処方されるステロイド(副腎皮質ホルモン)投与となります。ただ、ステロイド治療を受けても完治するとは限らず、効果は個人差があります。その差は何なのか、ひとつは難聴の重さと1週間以内の早期治療開始。もうひとつは、患者さんご本人の回復力だと考えます。

急性突発性難聴に対する鍼&マッサージ施術は、統合医療のなかで補完医療としての役割を担うことができます。統合医療とは、患者さんを中心にして西洋医学のアプローチに加え、患者さん自身の免疫力が高まるよう鍼やマッサージ施術などで治療を補う医療体制です。耳鼻科で統合医療をおこなっている病院は少なく、患者さん自身がご自分の脚で統合してくださっているのが現状です。耳鼻咽喉科高度専門病院である神尾記念病院東洋治療室に勤務していた経験から『突発性難聴は鍼で治ります』という安易な標記ができません。突発性難聴は、病院で治療を受けても皆が治っていくような病気ではありません。そのため、できるかぎりの治療をお勧めします。

当院では、突発性難聴に対して60~90分間を1回の施術時間として、鍼治療と耳周囲のリンパマッサージを行っております。鍼と耳周囲のリンパマッサージにより、自律神経を調整することで血流とリンパの流れを良くしていく方向性はドクターが処方される薬と同じです。また、施術により身体の緊張が解けて睡眠の質もよくなり回復力が高まります。

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