難聴は変わらなくとも鍼治療後は耳鳴りが少しうすくなる症例
【上記検査結果左:2024/12/17 右:2025/03/18 共にAcure来院後】難聴は改善していませんが鍼治療の後は耳鳴りが少しうすくなる症例です。
【診断名(医師が付けた病名】ラムゼイハント症候群(耳に発症する帯状疱疹。顔面神経麻痺や難聴、めまいをひきおこす)
【主訴(患者さんの一番辛い症状)】①右耳難聴 ②ボーという耳鳴りが頭蓋骨に響く(鍼の後はサーになり少しうすくなる) ③右耳がふさがってきこえない ④歩くとふらつく
【処方】アデホスコーワ顆粒、メチコバール錠
【現病歴(今回病気の経緯)】
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- 2024年10月01日と02日(Acureご来院前)嘔吐、グルンとめまい。
- 2024年10月02日~10日(Acureご来院前)病院の耳鼻科へ入院してステロイド点滴治療。顔の麻痺は治った。入院中は天井が回っていた。ステロイド治療後はグルンとしためまいは治まったが歩くとふらつきがある。眼鏡をかけるとふらつきはマシ。
- 2024年11月26日(Acureご来院、鍼&マッサージ治療初回)上記、主訴①~④が辛い。医師からは右耳神経の炎症が一番ひどかったと言われた。
- 2024年12月10日(鍼&マッサージ治療2回目)②ボーという耳鳴りは少し柔らかくなった。 ③右耳がふさがってきこえないことは変わらない。 ④歩くとふらつくのも変わらない。
- 2025年01月07日(鍼&マッサージ治療3回目)MRI検査結果は異常なかった。
- 2025年03月10日(鍼&マッサージ治療4回目)「鍼の後は耳鳴りが少し楽になる。疲れると耳鳴りが大きくなる。耳のふさがった感じは楽なときとひどいときがある。水は毎日1リットルは飲んでいる」
- 2025年04月12日(鍼&マッサージ治療5回目)
40代 八王子市 会社員
1.当院へ通われてどのくらい経ちますか。
1~5回
2.当院へいらしている、 一番つらい症状は何ですか。
耳鼻咽喉科疾患:耳
具体的な診断名や症状:ラムゼイハント症候群による耳鳴りと閉塞感
耳鼻咽喉科疾患以外:-
3.一番つらい症状に対して当院の施術効果はいかがでしょうか。
少し効果を感じている
4.当院についてご自由にお書きください。「施術を受けられての感想、 他院との違い、ご希望、 院内の雰囲気」 などなんでも結構です。 お気づきの点をお寄せください。
細やかな全身ケアと聴力検査の結果も見て下さり何をすべきかとても分かりやすく、施術後は症状が緩和されるので続けています。耳なりの音が少しうすくなる気がします。
●アンケートにお答え頂きどうも有難うございます。
Acureより
前回のblog『耳鳴りに対する鍼&リンパマッサージ治療について』でお書きした『聴力は変わっていなくとも耳鳴りが軽減する』症例となります。鍼治療を受けて頂くことにより体調が整い(自律神経が整い)耳鳴りの受け止め方が変わることがあります。ラムゼイハント症候群(耳性帯状疱疹)は耳に発症する帯状疱疹です。帯状疱疹が耳に発症した場合は耳鼻科を受診、顔面神経麻痺も耳鼻科を受診することとなります。背中やお腹に帯状疱疹を発症した場合は皮膚科の受診となります。いずれにしても72時間以内の早期治療開始が重要です。
下記、ラムゼイハント症候群(耳性帯状疱疹)の主な症状です。
- 耳の症状:片方のに強い痛みや水疱ができ聴力が低下する。
- 顔の症状:片方の顔に麻痺(顔面神経麻痺)が起こる。
- めまい:平行感覚に影響を及ぼし回転性めまい、ふらつき吐き気を伴うこともある。
ラムゼイハント症候群(耳性帯状疱疹)が発症する仕組みは、子供の頃にかかった水ぼうそうのウイルスである水痘帯状疱疹ウィルス(ヘルペスウイルスの一種)が神経節に潜伏していて再活性化することで発症します。水ぼうそうにかかっていれば誰でも神経節にウイルスが潜伏していて、普段は免疫力で活性化が抑えられていますが、免疫力が低下したことで発症します。
今回入院されていた病院の医師からは「右耳神経の炎症が一番ひどかったと言われた」ということです。ボーと頭蓋骨に響いている耳鳴りが鍼の後はサーになり少しうすくなる。また、質の良い睡眠がとれていなかったり疲れると耳鳴りが大きくなることに気付かれていました。歩くとふらつく原因は「右耳と左耳の聴力差が大きいことと、平衡感覚をつかさどる三半規管の影響もどちらも関係していると思う。歩くことは行った方が良い」と医師から言われたとのことです。眼鏡をかけるとマシになるのはご自分の位置情報を視覚で補っているからだと思います。今回、医師からは補聴器について「きこえで困るようならまたその時に考えましょう」と言われたそうです。聴力の左右差が大きいので歩行時など外出中はお気を付けください。特に、後方から来る自転車や車には注意が必要です。難聴の耳側から来ている音も、良い方の耳からきこえるので、振り向いて確認しないと来ている側へ避けてしまいます。正常な耳の聴力は検査結果で左右がピタリと一致します。耳がふさがった感じは日によって楽なときとひどいときがあるそうですので少しでも楽な日が増えるようお努めしたいです。鍼&耳周囲のリンパマッサージによる自律神経の調整が睡眠の質を高めてくれる結果、脳が冴えて聴力は変わらなくとも聞きとりやすい感覚になっていただけるようお努めしたいです。続けて下さって有難うございます。
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